ソニー銀行 Domo導入事例 - Domo | ドーモ株式会社

広告配信やメール配信の最適化にデータを活用し、施策効果がアップ!
(マーケティング編)【後編】

※【前編】経営層・営業での活用事例はこちら

ソニー銀行株式会社 Domo導入 成功事例

1.ビジネス背景:データ活用に加え広告運用のインハウス化を目指す

データを活用して顧客一人ひとりにあわせたサービスの開発や提案を行い、競争力の強化を図りたい。加えてこれまで外部企業に委託していたデジタル広告の運用をインハウス化し、コスト削減、デジタル広告のノウハウの蓄積をしたい。

2.導入前の課題:データ分析に基づく施策改善ができていない

マーケティング関連ツールの利用難易度が高く、データドリブンなマーケティングができない。メール配信でも、データに基づく改善が行えておらず、配信過剰となって顧客からのメール配信停止が増えていた。

3.なぜDomo?:セキュリティ要件と豊富なコネクターから導入を決定

Domoは銀行が求めるセキュリティ要件を満たしたエンタープライズレベルのセキュリティ機能と管理機能を備えていることに加え、様々なSaaSサービスのコネクターを持っており、将来的な拡張性が高いことから導入を決めた。

4.定着化:Domoでデータを見ることがステータス(常態化)に

Domoアカウントの利用状況を分析し、利用が少ない人へ個別にデータ活用に関する困りごと、要望伺いなどのコミュニケーションを実施することで、結果的にデータ活用の意欲が高い人がDomoのアカウントを保有する状態となり、データをみることが社内でステータス(常態化)となっている。

5.導入後の効果:データをマーケティング施策改善に活かせるように

Domoでデジタル広告、メール配信、Webアクセス解析などのデータを確認できるようになっている。広告配信の効率化、メール配信の最適化、Web行動を見た施策の実施など、マーケティング活動の効果がアップしている。

ソニー銀行株式会社のインタビュー先

“Domoと別のBIツールを使った時に、集計、加工などの処理によってアプリを使いわける必要があったので驚きました。Domoでは、集計から、加工、可視化まで一気通貫でできるので、改めて使いやすさを感じました”

佐藤 加奈子 | データアナリティクス部

 

1.ビジネス背景:データ活用に加え広告運用のインハウス化を目指す

ソニー銀行では、他行との差別化戦略としてデータ分析を通して顧客理解を深め、顧客一人ひとりのニーズに合った金融商品・サービスの開発につなげ、ビジネスチャンスの拡大を図ることを目指しています。

「2018年の事業計画でデータ分析に基づく意思決定をする会社に変革することを掲げ、データ活用促進を目的とした専門部署であるデータアナリティクス部が立ち上げられました。当初、3名からスタートしたデータアナリティクス部は、現在14名のチームに成長しています」と話すのは、現在データアナリティクス部で部長を務める伊達 修氏です。

2021年4月からデータアナリティクス部に所属しており、データの民主化推進やDomoのダッシュボード作成を担当する佐藤 加奈子氏はデータアナリティクス部の仕事について次のように説明します。

「データアナリティクス部門の役割は、主に社内のデータ利活用に困っている人をクライアントとして、どういうデータを見たいのか、活用したいのかというニーズとビジネス課題を把握したうえで、データ分析を実施し、次のActionに活かせるデータおよび知見を提供・共有することです。現在は、外貨預金、住宅ローンなどの商品ごとにデータアナリティクス部の担当者がいて、それぞれの商品担当と密にコミュニケーションを取り、分析業務を実施しています。」

社内でのデータ活用の機運が盛り上がるのと同時に、これまで外部の広告運用会社に委託していたデジタル広告の運用をインハウス化することになりました。その背景には、業務委託費用がかさむこと、広告運用のノウハウが社内に蓄積されないという課題がありました。インハウスで運用することになり、様々な広告媒体の運用状況を統合的に管理できる広告運用管理ツールを導入することになりました。

 

2.導入前の課題:データ分析に基づく施策改善ができていない

マーケティング関連のデータ活用の課題として、導入しているツールの活用の難易度が高く、使いこなせる人材が少ないということがありました。

「アクセス解析ツールは、いろいろな部署でお客様のWeb行動を把握するためにチェックするべきツールでしたが、使い方や確認方法の難易度が高いために、各担当者が苦労していました。社内に使い方を伝授できるほどのスキルを持つ人が少なく、基本的な項目だけでも簡単にチェックしたいというニーズがありました」(伊達氏)

「広告運用をインハウス化することになりましたが、導入することになった広告運用管理ツールの画面が複雑で、一見して状況の把握が難しいという課題があったと聞いています」(佐藤氏)

もう一つ課題に感じていたことは、メール配信です。メール配信ツールを使って、ユーザーの行動に合わせて、営業担当者が顧客に向けてメール配信をしていましたが、配信数が過剰になっているという課題がありました。

「顧客から見ると、昨日は住宅ローン、今日は外貨預金というように、ソニー銀行から週に何度も営業メールが届くという状態になっていました。営業担当者は、配信解除が100件あっても1件申込みがあればよいという捉え方をしていました。メールは一度解除されると、再び登録されることは少なく、メール配信のし過ぎによってメールでリーチできる顧客を減少させていて、意識を変える必要がありました」(伊達氏)

Domo導入事例 インタビュー風景2

 

3.なぜDomo?:セキュリティ要件と豊富なコネクターから導入を決定

データ活用に関する山積みの課題に対応するため、データ活用プラットフォームの導入を検討することになりました。当時を振り返り伊達氏は次のように導入理由を説明しています。

「厳格なデータ管理が求められる銀行業界では、行内全体のデータの流れを可視化し、安全に整備する事が求められています。Domoは銀行業のデータセキュリティ要件を満たしつつ、データ活用が出来る可能性があると考え、導入を決めました」(伊達氏)

Domoのプラットフォームは、エンタープライズレベルのセキュリティ機能と管理機能を備えています。さらに導入決定までに、様々な監査やアセスメント、コンプライアンスチェックを実施し、クライアントの要件や規制を満たしていることを確認しました。

もう一つの選定理由は、Domoが外部SaaSサービスと連携できるコネクターを豊富に提供しているからです。

「Adobe、Salesforceなど主要なSaaSツールのコネクターが豊富なので、今後の拡張性を評価しました。また、導入していた広告運用管理ツールのコネクターが用意されており、Domoを使って広告関連データを活用できるということが選定の理由の一つとなりました」(伊達氏)

 

4.定着化:Domoでデータを見ることがステータス(常態化)に

同社では、約600人の従業員に対して、Domoのアカウントは全員には割り当てずに、役員を始めデータ活用への意欲が高い従業員を中心にアカウントを配布しています。

「各事業部長が選んだ従業員にアカウントを配布しています。社内のDomoアカウントのログイン、閲覧ページなどの利用状況をダッシュボード化しており、データアナリティクス部門のDomo担当者は細かくチェックしています。毎週月曜日にデータアナリティクス部門全員に、前の週の利用状況のレポートをメールで配信するようにしています」(佐藤氏)

「利用が少ない人には、個別にデータ活用に関する困りごと、要望伺いなどのコミュニケーションを実施しています。これが功を奏していて、アカウントを持っている人はデータ活用の意欲が高い人ばかりになります。社内ではDomoのアカウントが付与され、施策を検討、評価する際Domoでデータ活用することがステータス(常態化)となりつつあり、Domoがブランド化してきている状態です。Domo利用者のニーズをいち早く捉えてデータ品質向上を図り、アクセシビリティ向上による利便性を強化し、さらにアカウントを意欲の高い人に割り当て、利用状況により個別にコミュニケーションを実施するなどによりDomoをブランド化するというやり方は、企業でのデータ活用を進めるにあたり他の企業にも参考にしてほしいです」(伊達氏)

新しくアカウントを付与した人に向けて、説明会を開催しDomoのダッシュボードの見方、取り込まれているデータ種別、ダッシュボードの種類などを紹介しています。使い方を一通り学ぶことで、Domoの利用率が向上しています。

Domo導入事例 インタビュー資料3

 

5.導入後の効果:データをマーケティング施策改善に活かせるように

Domoの導入により、デジタル広告運用、メール配信、Webアクセス解析、各種アラートによる通知など、様々な業務で効果を実感しています。

「広告運用は、管理者も入れて3名で担当しています。媒体や広告キャンペーンごとの運用状況は、すべてDomoのダッシュボードにリアルタイムで連携されており、広告の変動があれば即座に対応することで、広告運用を最適化しています。キーワードやクリエイティブが口座開設に繋がっているのか、ホットなキーワードは何か、効果の高い媒体はどこかなど、細かくチェックして、広告担当が調整を行います。導入前に比べて、CPA(顧客獲得単価)が16%下がっています。しかも、広告経由で獲得した顧客の預金残高が高いなど、以前よりも質の高い顧客を獲得できています」(伊達氏)

「メール配信は、申込みへのクリックをプラスの指標に、配信解除をマイナスの指標にして、一通あたりのメール配信効果がプラスかマイナスか、Domoで表示するようにしました。これにより、営業担当者が効果的なメール配信ができるように配信頻度をおさえ、より顧客に魅力的なキャンペーンを考えて配信するようになり、メールによっては1通あたりのクリック率が2.7倍も向上しています」(伊達氏)

「アクセス解析では、わかりやすく集計して1時間後にDomoのダッシュボードに表示されるので、鮮度の高いデータを確認できるようになりました。Webサイトへの流入数、申込みのクリック数など、広告配信の結果とあわせて確認できます。口座開設数は営業のKPIになっていますし、外貨預金の売り買いも相場変動とあわせて確認できるようになっています。Web行動を見ていると、例えば住宅ローンの申込みが増える時間帯が明らかになります。この時間にデジタル広告を増やすなど、次のアクションに活用することを想定しています」(佐藤氏)

「外貨預金の目標値を越えたら、アラートメールを対象者に配信するようにしています。アカウントを持っていない人にもメールで通知できるので、そうした点も他のBIツールにはない便利な機能です」(佐藤氏)

Domo導入事例 インタビュー資料4

“今後は、管理部門やコールセンターでも活用したいです。管理部門であれば業務効率化の効果がありますし、コールセンターなら入電数を予測した人材配置などに活用できそうです。さらには、グループ間で連携したダッシュボードなどにも挑戦してみたいです”

伊達 修 | データアナリティクス部長

※記載内容は2023年8月に行なった取材内容に基づくものです。

その他のデジタル変革事例

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