BI（ビジネスインテリジェンス）を導入することで得られる5つのメリット

BIツールを導入する際は、そのメリットを把握し、目的意識を持つことが重要です。メリットを十分に把握していない状態でBIツールを導入すると、業務に上手く役立てられずに終わってしまう心配があります。

また、BIツールの仕組みについても確認し、理解を深めておくことも大切です。ここでは、BIツールの仕組みと、導入によって得られる5つのメリットについて詳しくご紹介します。

BIツールの仕組み

BIツールは、形式が異なる膨大なデータを分析し、ビジュアライズして表示できるツールです。元になるデータを取得するために、基幹系システムとの連携が欠かせません。

基幹系システムは、膨大なデータを一元管理するシステムです。そのデータをBIツールに連携し、分析します。

例えば、販売個数や在庫、売上などのデータを分析したい場合は、基幹系システムの中の販売在庫管理システムとの連携が必要です。データを取得したら、BIツールで分析し、グラフをはじめとした視覚的な情報へビジュアライズ化します。

ビジュアライズ化することで、数字を目で見て確認するよりも、スピーディーに情報を取得できます。また、情報に対する理解度も上がるでしょう。

BIツールの5つのメリット

BIツールでデータを分析・ビジュアライズ化すると、単一のデータからは読み取れなかった情報を読み取れるようになります。複数のデータから導きされた結果は、売上アップやコスト削減など、あらゆる目的に活用できます。BIツールを導入するメリットについて、詳しく見ていきましょう。

データから自社の顧客を理解

膨大なデータを多角的に分析することで、自社製品・サービスのターゲット、顧客のニーズなどが見えてきます。実際に製品・サービスを購入した顧客の年齢や性別、ライフスタイルなどを分析すると、それぞれの顧客に対する適切なアプローチの方法が見えてくるでしょう。

顧客の理解は、1人あたりの顧客が生み出す利益の増加につながります。

営業・マーケティング活動の強化

営業、マーケティングでより高い成果を挙げるには、手法別の効果を調べる必要があります。例えば、対面営業とオンライン営業の成果の違い、メールマーケティングとコンテンツマーケティングの成果の違いなどを把握すれば、課題と改善策が見えてくるでしょう。

また、顧客単位で営業・マーケティング手法を変えることで、より効率的に売上を挙げられるようになります。営業やマーケティング活動は、売上に直結する業務です。

BIツールは単なる業務効率化ツールではなく、実際には売上を作るためのツールと言えます。

バックオフィス業務の効率化

複数のデータを分析するには、データを組み合わせられるように最適化しなければなりません。紙の情報をデータとして取り込む作業、異なる拡張子のファイルを統合する作業などが必要です。BIツールを使用すれば、このようなバックオフィス業務の時間的・人的コストを削減できます。バックオフィス業務には、人事や経理、法務、総務、営業事務などがあります。

それぞれの業務に適した方法でBIツールを活用しましょう。

競合他社や市場の分析と評価

競合他社や市場のデータをBIツールで分析・評価することで、企業の競争力を高められます。競合他社の売筋商品からは、新製品の開発アイデアが浮かぶ可能性があります。また、市場シェアの変化と製品の種類などのデータを組み合わせて分析することで、時代の変化とともに変化した顧客ニーズについても理解できるようになるでしょう。

その他、新たな市場を開拓する際の勝率を見極める際にも役立ちます。すでに市場が成熟しており、新規参入の余地がないにもかかわらず参入すれば、多額のコストを支払うことになる可能性があります。BIツールを使えば、参入の余地がある市場を効率的かつスピーディーに見つけられるのです。

収益向上とコスト削減

BIツールで顧客ニーズや市場シェア、競合他社の主力商品の売上など、さまざまなデータを効率的に分析すると、収益向上とコスト削減に繋がります。勝ち目のない市場への参入を避ければ、結果的にコスト削減に繋がるでしょう。また、顧客ニーズを的確に捉えた製品を販売すれば、少ないコストで大きな利益を得られます。
このようにBIツールは単なる業務効率化ツールではなく、収益向上とコスト削減を同時に行うためのツールなのです。

メリットを意識してBIツールを選ぼう

BIツールには、さまざまな種類があります。基本的な機能は同じですが、特別な機能が搭載されていたり、操作性や視認性などに大きな差があったりします。BIツールのメリットを得るには、自社にとって必要な機能を搭載した使いやすいツールを選ばなければなりません。

業務内容や社員のITリテラシーなどを踏まえ、自社に適したBIツールを選びましょう。