ETLの最大のメリット！データの収集、統合、クレンジングの自動化で業務効率化

ETLとは、データの収集や加工を自動化できるツールです。ETLツールには様々なメリットがあり、ビジネスに関するデータを効率的に管理・分析したい場合に役立ちます。ただし、ETLツールのメリットを活かすためには、機能や使い方を正しく理解することが重要です。

この記事では、ETLツールのメリットや活用方法、ETLツールを選ぶポイントについて解説します。ETLツールを使用し、業務効率を高めたい方はぜひ参考にしてください。

ETLがもつメリットとは？

ETLツールを導入することで企業が得られる主なメリットは次の3つです。

プログラミング不要でデータを統合できる

一般的に、データの抽出や統合を自動化するためには、プログラムを用意する必要があります。しかし、ETLツールの機能を使うと、プログラミングの知識がない方でも必要な機能を実装することが可能です。

より生産的な業務に時間を使える

ETLツールを使うと、人が手動で作業する場合と比べて短い時間でデータを処理できます。短縮できた時間を使って、施策の立案や商品開発などのより生産的な業務に取り組めることがメリットです。

人為的なミスが防げる

データの収集や管理を手作業で行う場合、入力間違いなど発生するリスクがあります。ETLツールでデータの処理を自動化すると、人為的なミスを防ぐことが可能です。

ETLのメリットを最大限活かすには？

ETLツールには複数のメリットがあるものの、単に導入するだけでは最大限に活かせない可能性があります。ETLツールを有効活用するためには、いくつかのポイントに注意が必要です。

まず、ETLツールの導入や運用を担当する責任者を明確化しましょう。運用体制が整っていない状態でETLツールを導入してしまうと、現場で活用しきれず十分なメリットが得られません。

また、ETLツールを使うためには一定のITリテラシーや使い方に関する知識が求められます。社内でマニュアルの整備や教育を行うことで、ETLのメリットを最大限活かすことが可能です。

データの名寄せやクレンジングなど3つのおすすめ要素

ETLツールをおすすめできる要素として、次のような項目が挙げられます。

複数のシステムからデータを抽出できる

ETLツールでは、顧客管理システムや業務管理システムなど、複数のデータソースからデータを抽出することが可能です。また、ExcelデータやXMLデータなどの形式の異なるファイルも収集し、加工や統合などの処理が行えます。

名寄せが自動化できる

名寄せとは、複数のデータに散らばっている顧客情報をまとめる作業です。例えば、フォームから問合せをしてきた企業が後日Webサイトで商品を購入した場合、問合せ履歴と購入履歴が別のデータベースに記録されます。これらのデータを統合し、同一の企業であることを明確にする作業が名寄せです。

名寄せを行わないと、すでに商品を購入した対象者に同じ商品をおすすめしてしまうなどのトラブルに繋がります。ETLツールを導入すれば名寄せを自動化することが可能です。

クレンジングでデータを標準化できる

ETLツールには、データに含まれる誤字や表記ゆれなどを統一する機能が備わっています。データクレンジングと呼ばれる処理を行うことで、データを標準化し、分析や施策立案の精度を高めることが可能です。

ETLはデータ分析に活用して真価を発揮

ETLツールを使って抽出・加工したデータは、分析することによって真価を発揮します。例えば、分析や可視化するためのツールである「BIツール（Business Intelligence Tool）」にETLツールで統合したデータを入力すると、顧客の購買行動や営業活動、財務状況などの分析が可能です。分析によって得られた知見は、より良いマーケティング施策の立案や経営課題の発見に役立ちます。

また、ETLツールの種類によっては、データに基づくシミュレーションの作成も可能です。現状のデータ分析だけでなく、将来の売上予測などにもETLツールが活用できます。

自社の業務課題に合わせたETLツールを選ぼう

ETLツールには様々な製品があるため、自社の業務課題に合わせたツールを選ぶことが大切です。ETLツールを選ぶ基準として、次のようなポイントがあります。

連携できるデータソースの種類

自社で使用しているシステムと連携できるかどうかは、ETLツール選びで重要なポイントです。対応しているデータソースや連携できるクラウドサービスの種類を確認した上で、適切なETLツールを選びましょう。

データ量に応じた処理能力

ETLツールの処理能力は製品によって異なります。扱いたいデータ量が大きいほど、高い処理能力を持ったETLツールがおすすめです。処理能力が不十分な場合、データの抽出や加工、統合にかかる時間が長くなってしまうため注意しましょう。

操作画面の使いやすさ

データベースの扱いなどに詳しいエンジニアが社内に居ない場合、操作画面が使いやすいETLツールがおすすめです。ETLツールを運用するスタッフのスキルを加味して、適切な製品を選びましょう。

まとめ

ETLツールのメリットとして、データの抽出や加工、統合などの処理を自動化できることが挙げられます。ETLツールの導入により、手作業よりも早くデータ処理を終わらせたり、ミスを防いだりすることが可能です。

ETLツールで処理したデータを分析すると、経営に役立つ様々な知見が得られます。複数のシステムにあるデータを統合し、業務効率化を図りたい方はETLツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。